ストップ高後の株価推移
| 経過期間 | 騰落率 | TOPIX超過 | 最大上昇 | 最大下落 |
|---|
3779 ジェイ・エスコムホールディングス
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事業内容と業績
通信販売事業
テレビ通販「ショップ島」を中心に、通販事業者などの企業を対象としてテレビ放送枠の販売、通販番組や映像コンテンツの企画・制作を手掛ける事業です。顧客ごとの販促方針や販売商材に合わせて放送枠・制作内容を提案し、商品訴求から放送までの実務を支援します。映像制作の内製化や、顧客企業へのヒアリングを重視した営業体制によって受注と継続取引の確保を図っています。関連サービスとしてアウトバウンド営業、ダイレクトメール発送代行などにも取り組んできました。2026年3月期は放送枠販売が伸長してセグメント利益を確保し、2027年3月期第1四半期も黒字を維持しています。
デジタルマーケティング事業
韓国を中心に展開していたデジタルギフトおよびリワード広告関連の事業です。Mafin inc.による成果報酬型の広告サービス、Smartcon inc.による企業向けデジタルギフト等を手掛け、ギフトの流通や販促キャンペーンの実施を支援してきました。日本のデジタルギフト関連事業は2025年3月期までに売却し、その後は韓国でBtoB領域の強化、販売先の拡大、収益性向上を目的とした体制転換を進めていました。ただし営業損失が継続し、2026年9月4日にMafin inc.の全株式を譲渡。傘下のSmartcon inc.を含む事業の連結範囲からの離脱に注意が必要です。グラフは譲渡前の歴史的実績であり、譲渡後の事業予想ではありません。
広告代理事業
子会社JEマーケティングを中心に、企業のマーケティング活動を支援するイベント等の企画・運営や受託事業を展開しています。2025年4月にはイベント企画運営業務を初めて受託し、2026年3月期はその案件を通じて売上高とセグメント利益を計上しました。単発のイベントに依存せず、同一顧客からの継続受注と新規案件の獲得により、継続性のある収益基盤を目指す方針です。一方で受注時期や案件規模が業績に与える影響が大きく、通期連結業績予想を数値で出せない理由の一つとされています。2027年3月期第1四半期から量的重要性が低下し、独立した報告セグメントから除外され「その他」に計上されています。
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027/3 Q1(参考) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 937 |
1,617 前年差 +680.00 / +72.6% |
1,587 前年差 -30.00 / -1.9% |
1,318 前年差 -269.00 / -17.0% |
1,412 前年差 +94.00 / +7.1% |
244 前年同Q1差 -133.00 / -35.3% |
| 営業損益 | 11 |
-63 前年差 -74.00 / 赤字を含む |
-243 前年差 -180.00 / 赤字を含む |
-108 前年差 +135.00 / 赤字を含む |
12 前年差 +120.00 / 赤字を含む |
-52 前年同Q1差 -89.00 / 赤字を含む |
| 経常損益 | 15 |
-28 前年差 -43.00 / 赤字を含む |
-233 前年差 -205.00 / 赤字を含む |
-222 前年差 +11.00 / 赤字を含む |
11 前年差 +233.00 / 赤字を含む |
-63 前年同Q1差 -82.00 / 赤字を含む |
| 親会社株主帰属純利益 | 4 |
41 前年差 +37.00 / +925.0% |
-290 前年差 -331.00 / 赤字を含む |
370 前年差 +660.00 / 赤字を含む |
-53 前年差 -423.00 / 赤字を含む |
-65 前年同Q1差 -64.00 / 赤字を含む |
| EPS(円) | 0.40 |
3.83 前年差 +3.43 / +857.5% |
-25.15 前年差 -28.98 / 赤字を含む |
32.03 前年差 +57.18 / 赤字を含む |
-4.65 前年差 -36.68 / 赤字を含む |
-5.63 前年同Q1差 -5.47 / 赤字を含む |
| 1株配当金(円) | 0.00 |
0.00 前年比 ±0 / 0.0% |
0.00 前年比 ±0 / 0.0% |
0.00 前年比 ±0 / 0.0% |
0.00 前年比 ±0 / 0.0% |
— |
| 純資産 | 372 |
627 前年差 +255.00 / +68.5% |
360 前年差 -267.00 / -42.6% |
731 前年差 +371.00 / +103.1% |
679 前年差 -52.00 / -7.1% |
616 2026/3末比 |
| 営業CF | -18.385 |
-127.344 前年差 -108.96 / 赤字を含む |
-395.271 前年差 -267.93 / 赤字を含む |
13.377 前年差 +408.65 / 赤字を含む |
-313.532 前年差 -326.91 / 赤字を含む |
— Q1 CF計算書なし |
| 投資CF | -0.626 |
668.631 前年差 +669.26 / 赤字を含む |
-192.27 前年差 -860.90 / 赤字を含む |
355.983 前年差 +548.25 / 赤字を含む |
269.879 前年差 -86.10 / -24.2% |
— Q1 CF計算書なし |
| 財務CF | 0 |
198.577 前年差 +198.58 / 比率算定不可 |
171.1 前年差 -27.48 / -13.8% |
99.388 前年差 -71.71 / -41.9% |
-423.612 前年差 -523.00 / 赤字を含む |
— Q1 CF計算書なし |
| フリーCF | -19.011 |
541.287 前年差 +560.30 / 赤字を含む |
-587.541 前年差 -1128.83 / 赤字を含む |
369.36 前年差 +956.90 / 赤字を含む |
-43.653 前年差 -413.01 / 赤字を含む |
— Q1 CF計算書なし |
金額:百万円(EPS・配当金のみ円)。FY2024は後続決算短信の修正再表示値、FY2025の現金同等物は2025/6/13訂正後。フリーCF=営業CF+投資CF。2027/3 Q1は年間実績ではなく3カ月の比較欄で、CF計算書は作成されていません。
1.会社予想と実績
2022年3月期は2021年5月13日公表の期首会社予想と実績を比較。期末直前の2022年4月28日に予想を下方修正し、その修正後予想と最終実績は一致しました。2023~2027年3月期の通期会社予想数値は非開示のため、その年度の達成率は算出しません。
売上高
2022/3 期首会社予想 vs 実績営業損益
2022/3 期首会社予想 vs 実績経常損益
2022/3 期首会社予想 vs 実績親会社株主帰属純利益
2022/3 期首会社予想 vs 実績EPS(円)
2022/3 期首会社予想 vs 実績2.達成・未達理由
2022年3月期は期首会社予想未達、2023年3月期以降は数値予想非開示
2022年3月期の当初予想は売上高1,017百万円、営業利益37百万円、経常利益37百万円、親会社株主帰属純利益32百万円、EPS3.10円でした。年度末の修正後予想は937/11/15/4百万円、EPS0.40円となり、実績は修正予想に一致。会社は通信販売の新規顧客との意思疎通不足による取引継続率低下、理美容の秋冬向け韓国コスメ新商品の伸び悩み、Mafin買収のデューデリジェンス費用を下方修正理由として説明しています。2023年3月期以降の通期予想達成率は算定できないため、以下は実績変動の要因です。
2022年3月期
期首予想に対する下振れ。遠隔中心の顧客面談で通信販売の取引継続率が低下。理美容事業の秋冬向け韓国コスメ商材の不振とMafin株式取得に係るデューデリジェンス費用も影響。
2023年3月期
韓国デジタルマーケティング事業が連結に加わり増収となる一方、営業損益は赤字転落。翌期比較資料では売上高1,617百万円、営業損失63百万円。
2024年3月期
デジタルマーケティングは売上高が増加してもシステム運用・営業体制の費用を賄えず赤字が拡大。通信販売も競争激化。
2025年3月期
日本のデジタルギフト事業を売却したことで減収。セグメント赤字は縮小、子会社株式売却に伴う特別利益等で親会社帰属純利益は黒字。
2026年3月期
通信販売の放送枠販売が好調、広告代理のイベント案件も利益を押し上げ営業黒字化。ただしデジタルマーケティング赤字、減損損失等により最終赤字。
2027/3 Q1
通信販売は黒字を維持した一方、デジタルマーケティングの体制転換による営業損失42.778百万円などにより連結営業損失52.245百万円。
3.事業セグメントの自信度
会社の開示文面に基づく強気・中立・弱気の定性的評価。引用は会社の原文抜粋です。
通信販売事業
営業改革が必要という認識。
テレビ通販番組における取引継続率が減少しました。
競争と新規開拓の難しさを明示。
収益の拡大には至っておらず
顧客密着営業に手応え。
顧客満足度の向上、結果リピートにつなげております。
業績黒字化と具体的な受注成果。
放送枠販売が堅調に推移し、安定的な事業運営が可能となりました。
減収でも利益確保、収益規模の伸びは未確認。
放送枠販売の増加により利益を確保できております。
デジタルマーケティング事業
新規参入の投資負担を認識。
当初は投資が必要となります。
売上成長と損益の乖離。
現状、事業の黒字化には至っておりませんが
収益改善への方針を明示。
韓国市場のデジタルマーケティング事業に注力することで利益の改善を目指しております。
構造改革の遅れを示唆。
成果が上がるまでには至っておらず
赤字継続、その後2026/9/4に関連子会社を譲渡。
営業赤字を計上している状態です。
広告代理事業
初回案件から継続受注への取り組み。
継続的に受注できるよう活動を続けてまいります。
継続性は未確立。
今後も継続的に案件を受注できるよう、積極的に活動してまいります。
新規案件の確定は未確認。
新規案件の継続審議、投資先等を検討してまいります。
4.最新予想信頼度
2027年3月期の通期連結予想は、イベント受注・ファンド運営・M&Aなどの業績影響を合理的に見積もれないとして非開示。会社予想の達成確率・進捗率・予想PERは算出できません。
直近決算:2027年3月期 第1四半期(4~6月)
改善を支える確認済み材料
通信販売は2026年3月期に54.539百万円のセグメント利益を確保し、2027年3月期第1四半期も4.899百万円の黒字。イベント・広告代理事業でも2026年3月期に30.567百万円のセグメント利益を計上しています。
達成を判断できない理由・リスク
通期予想自体が非開示。第1四半期は連結営業赤字、韓国デジタル事業も赤字。2026年9月4日のMafin株式譲渡で事業構成が変わるため、過去実績をそのまま通期に外挿できません。
収益計上時期の注意点
イベントの受託・実施時期により広告代理事業の売上が変動します。また韓国デジタルマーケティング子会社は12月決算のため連結取り込みが3カ月遅れである旨を2027年3月期第1四半期短信に明記しています。季節性・譲渡による影響を区別する必要があります。
最終判断
2026年3月期の営業黒字化は確認できますが、2027年3月期第1四半期は赤字に転落しました。Mafinの売却が今後の連結売上・損益にもたらす影響を、未公表の将来数値として補完することはできません。連結通期予想、予想EPS、予想PER、達成可能性の定量判定はすべて算定不可です。
資料・一次情報
- ジェイ・エスコムホールディングス公式IRライブラリー(2022~2026年3月期決算短信・訂正開示、2027年3月期第1四半期決算短信、2026年9月4日株式譲渡開示)
- ジェイ・エスコムホールディングス公式サイト
- 2022年4月28日 業績予想の修正に関するお知らせ(会社開示PDF)
決算期ごとの数値は会社開示の新しい訂正・比較年度の修正値を優先。セグメントの区分変更があり、すべての年度で同一区分・会計処理による厳密比較が可能とは限りません。
ジェイ・エスコムホールディングス
中期経営戦略・事業再編分析
2026年9月の韓国デジタルギフト事業撤退によって、事業ポートフォリオが転換。テレビ通販の安定収益と、IP・イベント・M&A投資を組み合わせた成長戦略の実現性を確認する。
中期目標の開示状況
達成年度を明示した数値目標付きの「中期経営計画」は確認できない。 2026年3月期有価証券報告書には「中期的な経営戦略等」の方針が記載されているが、連結売上高・営業利益・純利益・ROEについて、将来の目標年度と目標金額を組み合わせた数値は公表されていない。以下は正式な数値中計の達成率分析ではなく、経営方針と実績・開示済み施策の分析である。
注意:証券コード1434の「JESCOホールディングス」は別会社であり、同社の中期計画数値は一切使用していない。
足元の業績|黒字転換後、再び営業赤字へ
| 業績項目 | 2025年3月期 通期実績 | 2026年3月期 通期実績 | 2027年3月期 第1四半期実績 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 1,318百万円 | 1,412百万円 | 244百万円 |
| 営業損益 | △108百万円 | +12百万円 | △52百万円 |
| 経常損益 | △222百万円 | +11百万円 | △63百万円 |
| 親会社株主帰属純損益 | +370百万円 | △53百万円 | △65百万円 |
単位:百万円、決算短信の百万円未満切捨て表示。2027年3月期第1四半期は3カ月の実績であり、通期と単純比較することはできない。2025年3月期純利益は営業利益とは異なる非経常要因の影響がある。
最重要の注意点:2026年8月公表の第1四半期業績には、2026年9月4日付の韓国子会社売却による事業構成変更は反映されていない。売却後の連結売上高・利益は、過年度実績の単純な延長線で評価できない。
成長戦略|収益の安定化と投資収益の創出
通信販売事業の安定利益
顧客ごとの需要に応じたテレビ放送枠の提供と映像制作を強化。顧客満足度の向上・顧客数拡大により、既存事業の継続的な収益確保を目指す。2027年3月期1Qの同事業売上高は約9,005万円(前年同期比29.5%減)。
広告・イベント案件の獲得
イベントの企画・運営の継続受注を進める。2026年3月期には関連案件を獲得したが、2027年3月期1Qは事業の量的重要性が低下し「その他事業」に区分変更された。
IP・K-POP関連ビジネス
2026年8月3日、STONE.Bとの基本合意を公表。JEマーケティングを通じ、K-POP関連グッズの企画・制作・販売に着手。コンテンツファンドや財務アドバイザリーも協力対象とする。
M&A・投資事業
買収、M&Aアドバイザリー、ファンド組成・運営・投資を通じた収益源拡張を計画。案件ごとの利益発生時期と規模が不確実なため、会社は通期連結業績予想を非開示としている。
2026年9月の重要転換|韓国子会社を売却
特別利益の見込み
2026年9月4日の開示で、韓国のリワード広告会社Mafinと、その子会社でデジタルギフトを扱うSmartconの連結除外予定を公表。赤字が継続した同事業から撤退し、売却資金を広告代理・投資事業へ再配分する方針を示した。
投資家向けの読み替え:子会社株式売却益約1.54億円は、営業利益ではなく特別利益の計上見込みである。翌期以降の収益力を示す継続的な利益と同列に扱えない。一方、赤字事業の切り離しによって将来の損益構造が変わる可能性があるが、改善幅は未開示のため定量化できない。
開示された施策の時系列
顧客密着型の通販営業、韓国BtoBの見直し、イベント案件、M&Aアドバイザリーの収益化を推進。通期連結予想は非開示。
JEマーケティングがIPグッズの共同企画・制作・販売契約を締結。現時点の連結業績への影響は軽微と会社が説明。
売上2.44億円・営業損失0.52億円。韓国子会社の損益は決算期差により3カ月遅れで取り込む仕組みである点にも注意。
Mafin全株式の譲渡とSmartconを含む連結除外予定を発表。第2四半期の売却益約1.54億円を見込む。
IP・イベント・投資案件の継続収益化を目指す。ただし、売上・利益・ROEの将来数値目標や個別案件の達成期限は公表されていない。
会社開示の主な事業リスク
イベント受注、ファンド、M&Aなどの個別案件は利益発生時期・金額にばらつきがある。通期業績の合理的算定が困難と会社自身が説明している。
イベントや新事業の運営に想定外の事象が生じる可能性。著作権等の知的財産権に関する侵害、使用差止め、損害賠償等のリスクも有価証券報告書に記載されている。
買収先の業績が計画どおりに推移しない、のれん償却や簿外債務等が利益・財務に影響する可能性がある。譲渡後の新規投資先も同様の選別が必要となる。
番組収録の中断、出演者の不祥事、制作の遅延などが業績に影響し得る。1Qの売上減少から、既存事業の収益安定性を継続検証する必要がある。
分析の結論|確認すべき3点
①韓国子会社を除いた継続事業の営業損益、②K-POP/IPおよびM&A事業の継続案件化、③一過性の特別利益を除いた実質的な利益・キャッシュ創出力。 公表済みの数値中期目標がないため、達成時の株価割安度や将来PERを計算する根拠はない。数値の仮定による目標株価は掲載しない。
資料・一次情報
1. ジェイ・エスコムホールディングス「IRライブラリー」(最新開示一覧)
2. 2026年3月期 決算短信〔連結〕(2026年5月12日)
3. 2027年3月期 第1四半期決算短信〔連結〕(2026年8月12日、会社発行資料)
4. K-POP関連事業の基本合意・共同事業契約(2026年8月3日)
5. 連結子会社の異動(株式譲渡)及び特別利益(2026年9月4日、会社発行資料)
6. 2026年3月期有価証券報告書(公式IR掲載)「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」「事業等のリスク」
数値は公表資料に基づき百万円単位で表示。売却益は計上見込み、連結除外は会社公表の予定として扱っている。2026年10月29日確認。

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