3760 ケイブ

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事業内容と業績

ゲーム事業

ゲーム事業 業績推移
売上高・セグメント損益(百万円)/年度別利益率 ※2027/5 Q1は3か月実績
売上高利益損失
スマートフォン向けゲームの企画、開発、運営、開発受託を中心に、既存ゲームの運営支援や著作権・キャラクターなどのIPを活用した展開を行う。ケイブは弾幕シューティングを特色とし、「ゴシックは魔法乙女」「東方幻想エクリプス」などを運営。過去のアーケード作品を再構築する「リファインプロジェクト」では、「新約・怒首領蜂大復活」を2026年8月にSteam向けに発売した。子会社でらゲーは「モンスターストライク」への関与や「キングダム乱」の運営などを行う。ゲーム内課金、運営・受託、IPの利用・関連商品など複数の収益機会がある一方、タイトルごとのユーザー動向、運営費、開発投資によって収益の変動が大きい。海外向け展開と継続課金タイトルの収益維持も取り組みの対象となる。

動画配信関連事業

動画配信関連事業 業績推移
売上高・セグメント損益(百万円)/年度別利益率 ※2027/5 Q1は3か月実績
売上高利益損失
動画制作・配信に関わる事業をまとめた報告セグメント。従来はライブ配信プラットフォームの運営、ライブ配信者の管理支援、YouTube運用、SNS広告、マーケティング支援などが含まれ、子会社capableが主な事業主体であった。2026年5月期にcapableの全株式を譲渡したため、過去の事業範囲をそのまま現在の収益構成とみなすことはできない。2027年5月期第1四半期の説明では、2024年6月に連結子会社化したサクセスプラスが中心に言及されている。同社は受託事業を中心に収益を確保し、ライセンス事業への参入を通じ海外市場での収益獲得を目指す方針。継続的な受託案件の確保とライセンスの事業化が、このセグメントの焦点となる。

直近5年業績サマリー

業績項目2022/5確定実績2023/5確定実績2024/5確定実績2025/5確定実績2026/5確定実績2027/5 Q1四半期実績2027/5 通期会社予想
売上高
1,409
6,963
+5,554 / +394.2%
12,274
+5,311 / +76.3%
13,969
+1,695 / +13.8%
12,002
-1,967 / -14.1%
2,687
+60 / +2.3%(前年Q1比)
10,500
-1,502 / -12.5%
営業損益
-813
243
赤字→黒字
1,870
+1,627 / +669.5%
1,133
-737 / -39.4%
-608
黒字→赤字
555
赤字→黒字(前年Q1比)
1,450
赤字→黒字
経常損益
-812
213
赤字→黒字
1,943
+1,730 / +812.2%
1,131
-812 / -41.8%
-536
黒字→赤字
908
赤字→黒字(前年Q1比)
1,550
赤字→黒字
当期純利益
-936
2,579
赤字→黒字
1,475
-1,104 / -42.8%
246
-1,229 / -83.3%
-2,799
黒字→赤字
659
赤字→黒字(前年Q1比)
1,200
赤字→黒字
EPS(円)
-167.93
462.57
赤字→黒字
246.10
-216 / -46.8%
40.90
-205 / -83.4%
-463.67
黒字→赤字
106.87
赤字→黒字(前年Q1比)
194.46
赤字→黒字
1株配当金(円)
0.00
0.00
算定不可
15.00
算定不可
10.00
-5.00 / -33.3%
0.00
-10 / -100.0%
―
0.00
算定不可
純資産
1,023
5,087
+4,064 / +397.3%
6,786
+1,699 / +33.4%
6,266
-520 / -7.7%
3,644
-2,622 / -41.8%
4,287
―
営業CF
-480
2,538
赤字→黒字
569
-1,969 / -77.6%
922
+353 / +62.0%
-560
黒字→赤字
――
投資CF
42
956
+914 / +2176.2%
-703
黒字→赤字
-1,347
-644 / -91.6%
-1,137
+210 / +15.6%
――
財務CF
585
1,845
+1,260 / +215.4%
31
-1,814 / -98.3%
279
+248 / +800.0%
627
+348 / +124.7%
――
フリーCF
-438
3,494
赤字→黒字
-134
黒字→赤字
-425
-291 / -217.2%
-1,697
-1,272 / -299.3%
――
1.会社予想と実績

2022〜2026年5月期の期末決算短信では、翌期の数値予想が非開示の期間が続いたため、確認できない会社予想を補完せず、2027年5月期の通期予想と第1四半期実績を比較しています。

売上高

2027/5 会社予想とQ1実績
10,500
2,687
シアン:通期予想 マゼンタ:第1四半期実績
単純進捗率 25.6%

営業利益

2027/5 会社予想とQ1実績
1,450
555
シアン:通期予想 マゼンタ:第1四半期実績
単純進捗率 38.3%

経常利益

2027/5 会社予想とQ1実績
1,550
908
シアン:通期予想 マゼンタ:第1四半期実績
単純進捗率 58.6%

当期純利益

2027/5 会社予想とQ1実績
1,200
659
シアン:通期予想 マゼンタ:第1四半期実績
単純進捗率 54.9%

EPS

2027/5 会社予想とQ1実績
194.46
106.87
シアン:通期予想 マゼンタ:第1四半期実績
単純進捗率 55.0%

単純進捗率=第1四半期実績÷会社通期予想。未達・達成の最終判定ではありません。

2.達成・未達理由

2022/5:赤字拡大(会社予想との達成判定なし)

「ゴシックは魔法乙女」の経年減収、開発中止・減損、株式報酬費用347百万円などの影響で営業損失813百万円。通期予想との対比は確認資料でできません。

2023/5:黒字転換と連結拡大(会社予想との達成判定なし)

2022年9月のでらゲー連結によるゲーム売上拡大で営業利益243百万円を確保。純利益2,579百万円には、でらゲー取得に伴う負ののれん発生益2,635百万円など一過性要因を含みます。

2024/5:ゲーム部門が利益を牽引(会社予想との達成判定なし)

ゲーム部門のセグメント利益が1,938百万円へ拡大。「東方幻想エクリプス」投入と、でらゲー主要タイトルの収益が寄与。一方、動画配信関連は営業赤字が継続しました。

2025/5:増収ながら減益(会社予想との達成判定なし)

売上高は13.8%増加したものの、ゲーム部門利益は1,938百万円から1,115百万円へ減少。新作「メテオアリーナ」関連で投資回収の見直しが生じ、利益率が低下しました。

2026/5:本業赤字と大幅最終損失(会社予想との達成判定なし)

ゲーム部門が626百万円の赤字となり、連結営業損失608百万円。減損損失2,657百万円を計上し、最終損失は2,799百万円。事業再編と資源の集中を進めました。

2027/5 Q1:利益進捗は高水準、ただし経常利益に一時収益

売上高は前年同期比2.3%増にとどまる一方、売上原価は2,189→1,426百万円、販売管理費は1,003→704百万円となり、営業損益は△565→555百万円に改善しました。経常利益908百万円には営業外収益の保険解約返戻金284百万円、受取配当金67百万円を含みます。

3.事業セグメントの自信度
ゲーム事業 / 2022/5
弱気
「経年等による売上高の減少により厳しい状況が続いております」

旧作の減収とゲーム部門の大幅赤字。新作開発は継続。

ゲーム事業 / 2023/5
中立
「当社グループの収益に大きく貢献しております」

でらゲー連結で収益改善。ただし長期の持続性は未判定。

ゲーム事業 / 2024/5
強気
「ダウンロード数も想定を大幅に上回りました」

新規タイトルの滑り出しに手応え。主力作の安定運営も強調。

ゲーム事業 / 2025/5
中立
「長期的な収益基盤の維持を図っていきます」

主力ゲームは堅調もセグメント利益は減益。新作減損も発生。

ゲーム事業 / 2026/5
中立
「引き続き好調に推移し、当社グループの収益に大きく貢献しております」

モンスト堅調だがゲーム部門は赤字。採算回復に課題。

ゲーム事業 / 2027/5 Q1
強気
「安定した収益が続いており、当社グループの収益の獲得に大きく貢献をしております」

コスト最適化、手数料削減で急回復。継続性の確認は必要。

動画配信関連事業 / 2022/5
弱気
「投資額の回収が困難であると判断されたため、減損損失を計上することとなりました」

占占の投資回収難、ライブ配信関連が赤字。

動画配信関連事業 / 2023/5
弱気
「ライバー管理業務の複雑化に伴う利益率の悪化に対応するため、事業規模の見直しを行い」

競争激化で事業縮小。

動画配信関連事業 / 2024/5
中立
「効率的な運営体制を構築し、利益率の向上を図ることで」

売上縮小と赤字継続の一方、効率改善を目指す。

動画配信関連事業 / 2025/5
中立
「のれん償却費を上回る利益水準を継続しており」

サクセスプラスが採算を確保、黒字化。

動画配信関連事業 / 2026/5
中立
「受託事業を中心に安定的な収益を確保するとともに」

capable売却で事業再編、サクセスプラスに重心。

動画配信関連事業 / 2027/5 Q1
中立
「ライセンス事業への参入を通じて、海外マーケットにおける収益の獲得を目指してまいります」

Q1黒字化を維持したい局面。新規分野の収益は未確定。

4.最新予想信頼度
2027年5月期 通期会社予想
信頼度:中程度(条件付き達成圏)

第1四半期の本業黒字化と大きな利益進捗はプラス。一方、経常利益・純利益の進捗は営業外の保険解約返戻金に押し上げられており、利益水準を単純に通期へ延長することはできません。

25.6%売上高の単純進捗
38.3%営業利益の単純進捗
58.6%経常利益の単純進捗
54.9%親会社株主帰属純利益の単純進捗

達成できると判断する理由

既存ゲームでらゲー主要タイトルの収益が安定し、東方幻想エクリプスの制作効率化、キングダム乱の決済手数料削減が第1四半期の採算改善に寄与。売上高の通期残必要額7,813百万円は残り3四半期平均で約2,604百万円、営業利益残必要額895百万円は同平均約298百万円。第1四半期の売上高2,687百万円、営業利益555百万円が維持できれば達成余地があります。

達成できないと判断する理由

第1四半期の経常利益908百万円に含まれる保険解約返戻金約285百万円は反復計上が前提ではありません。これを単純控除すると経常利益は約624百万円、予想に対し約40.2%の参考進捗となります。開発費・プロモーション費用の増加、ゲーム売上の変動、新規IP投資により、後続四半期の利益率が再び低下する可能性があります。

収益計上時期を見る際の注意点

会社短信に2027年5月期の明確な四半期別売上・利益配分予想はありません。配信タイトルのイベント・課金動向、ゲーム発売時期、開発・広告費の発生時期によって四半期利益は変動し得るため、単純な25%基準のみで通期達成を判断しません。

最終判断

営業損益の実質的な回復が継続するなら会社予想の達成余地はあります。ただし、経常利益・純利益の高進捗をそのまま収益力と評価することはできません。会社予想EPS 194.46円が達成された場合、2026年10月14日終値743円を用いた参考PERは約3.82倍(743÷194.46)です。10月15日現在の株価を確認できないため、前営業日終値を使用しています。

3760 / CAVE INTERACTIVE / STRATEGY REVIEW

ケイブ|経営計画・成長戦略分析

東証スタンダード|調査基準日:2026年10月15日|最新資料:2026年10月14日公表「2027年5月期 第1四半期決算補足資料」
会社公表の短期目標2年以内利益重視への転換1Q決算反映
不採算タイトルの整理を経て、既存ゲームの安定収益を土台に利益回復を進める方針。会社が掲げる短期財務目標は「2年以内に営業利益20億円超」。2027年5月期は営業利益14.5億円を予想し、最新第1四半期の営業利益進捗率は38.3%に達している。
2年以内の短期目標|営業利益20億円超
2026年10月14日公表資料・15頁
2027年5月期|営業利益予想14.5億円
会社通期予想、営業利益率13.8%
2027年5月期 1Q|営業利益5.55億円
通期予想に対する進捗38.3%

01|会社が掲げる業績目標

会社の最新資料では、2年以内の営業利益目標と2027年5月期の通期予想を開示。2年以内の売上高・経常利益・純利益の数値目標は確認できない。以下は実績・通期予想・短期目標を区別して掲載。

期間・区分売上高営業利益営業利益率
2024年5月期 実績122.74億円18.70億円15.2%
2025年5月期 実績139.69億円11.33億円8.1%
2026年5月期 実績120.02億円△6.08億円△5.1%
2027年5月期 会社予想105.00億円14.50億円13.8%
2年以内 短期目標非開示20億円超非開示

短期目標の営業利益20億円超は、2027年5月期予想14.5億円に対して最低でも5.5億円超、約37.9%超の増益水準。会社資料が「2年以内」と表記しているため、特定の決算期の確定予想とは扱わない。

02|最新決算の達成進捗

2027年5月期 第1四半期(2026年6~8月)は前年同期の赤字から黒字へ転換。営業利益は第1四半期として過去最高となった。

指標1Q実績2027年5月期通期予想進捗率
売上高26.87億円105.00億円25.6%
営業利益5.55億円14.50億円38.3%
経常利益9.08億円15.50億円58.6%
親会社株主に帰属する純利益6.59億円12.00億円55.0%
売上高 進捗
25.6%
営業利益 進捗
38.3%
経常利益 進捗
58.6%
純利益 進捗
55.0%

利益回復の具体的根拠

大型IPとのコラボ・キャンペーンで既存タイトルの収益が改善。外部課金決済の拡大などにより代金回収手数料が前年同期比1.49億円減少。人件費・広告費の抑制も進み、販管費は7.04億円(前年同期比29.8%減)、売上総利益率は46.9%となった。

通期業績予想は2026年10月14日時点で据え置き。売上はコラボ施策や季節要因で変動するため、会社は上方修正の要否を第2四半期以降の進捗で判断すると説明している。

03|目標達成への成長戦略

1既存IPのリファイン

Steam・Nintendo Switchを軸に、既存ゲームの磨き直しと再商品化を推進。第1弾「新約・怒首領蜂大復活」は2026年8月27日、Steam向けに発売。

2IP権利の先行確保

アニメ製作委員会等へのマイノリティ出資を通じ、有望IPへの早期アクセスとゲーム化権の取得を進め、タイトルの成功可能性を高める。

3AIによる新規タイトル創出

AI活用で企画・開発を低コストかつ高速化。試験的な作品を複数投入し、市場反応の良い作品に経営資源を集中する構想。

4海外展開と業務効率化

各戦略を海外市場へ展開。翻訳、品質検証、KPI分析、プロモーション最適化などのAI活用で運営コストを引き下げる。

収益の土台:既存事業の安定化

でらゲーの「モンスターストライク」「キングダム 乱」など運営中タイトルが収益基盤。特に「キングダム 乱 Web Store」は、課金額に占める外部ストア経由の利用比率が安定的に50%超で推移し、手数料削減に寄与。サクセスプラスはぱちんこ・パチスロ開発の受託収益を確保し、ライセンス展開も進める。

04|実行ロードマップ

2026年5月期|収益構造の再編(実施済み)

不採算タイトルの整理、変動要因の集約、事業ポートフォリオの再構築。大型減損と損失を計上したうえで、翌期の収益回復を目指す体制に移行。

2027年5月期|利益回復(会社予想)

売上高105億円、営業利益14.5億円、営業利益率13.8%。主力タイトルの安定収益と外部決済比率の拡大、固定費管理が中心。新たな事業の柱に向けて研究開発費約3億円を予定。

2年以内|営業利益20億円超(会社目標)

既存IPのリファイン、新規IPの開発、グローバル展開を積み上げる。タイトル単位の成功確率を上げる「打率」と、新作・展開市場を増やす「打席」の双方を強化。

05|開示資料に基づく主なリスク

  • 売上の変動:ゲーム内のコラボ・キャンペーンや季節性によって売上高が変動し、会社も増収幅の不確実性に言及している。
  • 新作開発・減損:過去には不採算タイトルの投入・撤退やソフトウエアの減損が大きな損失要因となった。会社はヒット率向上と大型減損の抑制を課題としている。
  • 事業環境とコスト:通期予想の作成に際し、外部環境の変動や調達コスト上昇リスクを織り込んだと記載している。
  • AI施策の成果時期:AI専門家チームを組成した段階であり、業績面の効果は今後表れるとの説明。作品の品質と知的財産権の適正性は人間が最終確認する方針。

06|株価評価の確認事項

予想PER(参考):約3.82倍
2026年10月14日終値743円 ÷ 2027年5月期会社予想EPS194.46円で算出。

2年以内の営業利益20億円超という目標に対して、その時点の親会社株主帰属純利益・EPSの数値目標は開示されていない。このため目標達成時のPERや、現株価からの割安率・理論株価は算定しない。

一次資料

① ケイブ:2027年5月期 第1四半期決算補足資料(2026年10月14日)|短期目標15頁、成長戦略16~17頁、業績9~12頁

② ケイブ:2027年5月期 第1四半期決算短信(2026年10月14日)|業績予想・財政状態・事業状況

③ 株式会社ケイブ 公式IR情報

株価は2026年10月14日終値に基づく参考値。表中の実績・会社予想・短期目標は性質が異なる。

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