平田機工 6258 東証P
HIRATA Corporation|各種生産システム、産業用ロボット、物流関連機器を製造・販売。自動車関連、半導体関連、その他自動省力機器を主な報告セグメントとする。
※2026年8月10日時点の情報
事業内容
2026年8月10日の時価総額は約1,247億円。同日の終値は3,865円。
自動車関連
EV向けドライブユニット、バッテリーパック、HEV用モーター・インバーター、パワートレイン制御機器、車載用電子部品、ABSなどの組立・検査ラインを扱う。2026年3月期はエンジン組立設備、車載用電子部品組立設備、エンジン・インバーター関連とバッテリー充放電関連の大型案件が売上に寄与した。
半導体関連
ロードポート、大気・真空ウエーハ搬送ロボット、EFEM、FOPLP関連装置などを扱う。2026年3月期はAI関連需要を背景にシリコンウエーハ搬送関連設備などが増加した一方、高採算案件の減少、保証費、原価上昇分の価格転嫁遅れが利益面の重荷となった。
その他自動省力機器
パネル製造装置、家電・電子部品関連生産設備、自動倉庫・搬送設備、パワーモジュール関連設備、医療・理化学機器などで構成される。2026年3月期はFPD関連設備で原価率が改善し、セグメント損益が黒字化した。
1.会社予想と実績
2022年3月期から2026年3月期は、各期首に公表された通期会社予想と通期実績を比較。2027年3月期は最新の通期会社予想を掲載しています。
| 指標 | 2022/3 | 2023/3 | 2024/3 | 2025/3 | 2026/3 | 2027/3 | ||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | 会社予想 | 実績 | 達成率 | |
| 売上高 (百万円) |
67,000 | 67,087 | 100.1% | 80,000 | 78,443 | 98.1% | 90,000 | 82,839 | 92.0% | 100,000 | 88,483 | 88.5% | 96,000 | 94,906 | 98.9% | 100,000 | — | 最新予想 |
| 営業利益 (百万円) |
3,500 | 3,856 | 110.2% | 3,000 | 5,920 | 197.3% | 5,400 | 6,047 | 112.0% | 7,500 | 6,898 | 92.0% | 8,400 | 8,315 | 99.0% | 9,000 | — | 最新予想 |
| 経常利益 (百万円) |
3,700 | 4,258 | 115.1% | 2,900 | 5,802 | 200.1% | 5,500 | 6,259 | 113.8% | 7,300 | 6,889 | 94.4% | 8,200 | 8,375 | 102.1% | 8,900 | — | 最新予想 |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 (百万円) |
2,600 | 2,682 | 103.2% | 2,000 | 4,269 | 213.5% | 3,900 | 4,344 | 111.4% | 4,700 | 4,778 | 101.7% | 5,700 | 6,077 | 106.6% | 6,500 | — | 最新予想 |
| EPS(1株当たり当期純利益) (円) |
250.50 | 258.42 | 103.2% | 192.69 | 411.23 | 213.4% | 375.60 | 418.27 | 111.4% | 150.84 | 154.33 | 102.3% | 184.11 | 198.54 | 107.8% | 212.34 | — | 最新予想 |
達成率=実績÷会社予想×100。2027年3月期は最新会社予想。レンジ予想はありません。EPSは2025年4月1日の1株→3株の株式分割を踏まえ、2025年3月期の期首予想を3分の1に調整して比較しています。
2.達成・未達理由
EV・半導体需要を背景に売上はほぼ計画線。高採算案件の減少や一部案件悪化はあったものの、期首予想が保守的で営業利益・経常利益・純利益・EPSは上回りました。なお期中上方修正後の予想に対しては利益未達です。
自動車関連を中心とした受注増と海外関係会社の活動制限緩和で売上は増えましたが、期首の800億円には小幅未達。外注費抑制や内製化で利益率が上がり、利益指標は大幅に超過しました。
売上は900億円に届かず、その他自動省力機器や半導体関連の一部売上減が重荷。一方でシリコンウェーハ搬送設備を中心とした原価率改善により、営業利益・経常利益・純利益・EPSは上回りました。
自動車関連と半導体関連は増収でしたが、1,000億円計画には未達。半導体関連の採算性低下、保証費用、その他自動省力機器の営業損失が響きました。純利益とEPSは計画をわずかに上回りました。
売上と営業利益はほぼ計画線ながら小幅未達。自動車関連の適正価格設定・習熟度向上、その他自動省力機器の黒字化で全体は改善し、経常利益・純利益・EPSは計画を超過しました。
第1四半期時点では会社予想の修正なし。単純進捗率は売上25.9%、営業利益43.0%、経常利益42.9%、純利益40.6%、EPS40.5%で、利益は高い進捗です。
3.事業セグメントの自信度
各年度の変化した表現を、事業セグメント別・年度別に原文のまま掲載し、数値推移と合わせて会社の自信度を推理しています。
自動車関連(旧:自動車関連生産設備事業)
電気自動車(EV)などの次世代車への設備投資が旺盛だったことで、売上高は堅調に推移しました。
EV投資を明確な追い風として認識。
電気自動車(EV)への設備投資が旺盛だったことで、売上高、利益ともに堅調に推移しました。
売上だけでなく利益も堅調。
自動車メーカーからのEV関連の設備投資が堅調だったことで、売上高・利益ともに堅調に推移しました。
EV関連投資の受注継続を確認。
EV市場の需要拡大が鈍化傾向にある中、当社グループでは、バッテリー充放電関連設備を前期から継続的に受注するなど、EV向け生産設備の売上高が底堅く推移した
EV減速を認識しつつ、受注継続で耐性を示す。
エンジン組立設備や車載用電子部品組立設備の大型案件を受注し、エンジンおよびインバータ関連の売上高が増加しました。
内燃機関・電子部品案件が収益を支える。
内燃機関向けなどの生産設備が増加したものの、電気自動車(EV)生産設備が減少しました。利益面では習熟度向上によるコスト削減効果が寄与
EV減少をコスト改善で補う局面。
EV投資の減速を受けつつも、内燃機関・HEV・バッテリー充放電・電子部品組立の案件で収益を補完。2027年3月期第1四半期は売上減ながら利益改善が目立ちます。
半導体関連(旧:半導体関連生産設備事業)
有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)関連の売上高は高水準であった前期と比べると大きく減少しましたが、半導体需要の高まりに伴い、半導体メーカーによる積極的な設備投資がおこなわれた
有機EL減少を半導体需要が補う構図。
半導体メーカーの設備投資が積極的におこなわれたことで、シリコンウェーハ搬送設備などの受注および販売が好調に推移しました。
設備投資の強さが受注・販売に直結。
シリコンウェーハ搬送設備の売上高が堅調に推移したものの、基板搬送設備などの売上高が減少しました。一方、利益面では、原価率の改善により前期を上回りました。
売上の濃淡はあるが採算改善。
ウェーハ搬送設備の売上高は堅調に推移しました。利益面では、採算性の高い案件が減少したことや一部製品に対して保証費用を引き当てたことで、前期から減益
需要は堅調だが採算が弱い。
生成AI関連の受注が継続したことにより、ウェーハ搬送設備を中心に売上高は堅調に推移しましたが、利益面では、購入品を中心としたコスト上昇に対する価格転嫁の遅れに加え、一部製品の保証費用の増加等により、前期から減益
生成AI需要は強いが価格転嫁遅れが課題。
生成AI関連の受注が継続したことにより、ウェーハ搬送装置を中心に大きく増加しました。利益面につきましても、売上高の増加に加えて製品の価格転嫁が進んだ
需要増と価格転嫁の両面が改善。
生成AI関連のウェーハ搬送装置が牽引し、2027年3月期第1四半期は売上・利益とも急伸。価格転嫁が進んだ点が、前期までの弱点解消を示します。
その他自動省力機器(旧:家電関連およびその他生産設備事業)
白物家電生産設備の売上高は堅調に推移しましたが、タイヤ関連の設備投資が一巡したことで、売上高は前期を下回りました。
家電は堅調でもタイヤ投資一巡が重荷。
フラットパネルディスプレイ(FPD)関連や白物家電関連への設備投資が縮小したことに伴い、売上高は前期から減少しましたが、利益率の高い案件の売上が多かった
売上減を高利益率案件で補う。
有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)関連や家電関連が売上高・利益ともに減少となりました。
売上と利益が同時に悪化。
フラットパネルディスプレイ(FPD)関連やタイヤ等の物流関連の売上高が前期から減少したことにより、利益も低調に推移しました。
需要低下が利益に波及。
フラットパネルディスプレイ(FPD)関連設備の生産は堅調に推移しました。営業利益は、FPD関連設備の原価率改善により、前期から黒字に転じました。
黒字化で底打ち感。
フラットパネルディスプレイ(FPD)関連設備が減少しました。利益面では売上高の減少により前年同期をやや下回りました。
再び売上減・利益減。
FPDや家電・タイヤ関連に左右されやすく、2026年3月期に黒字化したものの、2027年3月期第1四半期では売上・利益が再び低下。安定的な牽引役にはなりにくい状態です。
4.最新予想信頼度
会社予想は売上高1,000億円、営業利益90億円、経常利益89億円、親会社株主に帰属する当期純利益65億円、EPS212.34円。第1四半期は営業利益・経常利益・純利益の単純進捗が40%超で、利益面は好発進です。
達成できると判断する理由
- 第1四半期時点の単純進捗は、売上25.9%に対して営業利益43.0%、経常利益42.9%、純利益40.6%と高い。収益性が期初から改善しています。
- 半導体関連は、生成AI関連需要によりウェーハ搬送装置を中心に大きく増加し、価格転嫁も進展。前期の価格転嫁遅れ・保証費用という弱点が改善方向です。
- 自動車関連はEV生産設備が減少しても、内燃機関向けの増加と習熟度向上によるコスト削減で利益が増加。計画の利益達成を支えています。
- 2023年3月期以降は売上予想の未達が多い一方、利益は保守的に達成・超過しやすい傾向があります。
達成できないと判断する理由
- 売上高は2023年3月期から2026年3月期まで4期連続で期首予想未達。1,000億円計画は売上面のハードルが高いです。
- EV投資の鈍化により自動車関連のEV生産設備は第1四半期で減少。大型案件の検収時期ズレが売上を下押しする可能性があります。
- その他自動省力機器はFPD関連減少で弱含み。全社計画に対する貢献は安定しません。
- 地政学リスク、エネルギー価格、物流コスト、為替、調達コスト、人件費上昇が収益性を押し下げる可能性があります。
収益計上時期を見る際の注意点
最新進捗率は四半期末時点の単純進捗率です。受注生産型の事業であり、検収・工事進捗・大型案件の採算見直しにより四半期ごとの売上・利益は大きく振れるため、単純な4倍換算はできません。
最終判断
通期売上の達成には案件の検収時期が鍵ですが、利益面は第1四半期の進捗と半導体関連の価格転嫁進展から達成可能性が高いと判断します。売上が一部未達でも、半導体関連の高採算化と自動車関連のコスト削減が続けば、営業利益・経常利益・純利益は達成圏内です。
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 百万円 | 67,087 | 78,443+11,356 / +16.9% | 82,839+4,396 / +5.6% | 88,483+5,644 / +6.8% | 94,906+6,423 / +7.3% | 100,000+5,094 / +5.4% |
| 営業損益 百万円 | 3,856 | 5,920+2,064 / +53.5% | 6,047+127 / +2.1% | 6,898+851 / +14.1% | 8,315+1,417 / +20.5% | 9,000+685 / +8.2% |
| 経常損益 百万円 | 4,258 | 5,802+1,544 / +36.3% | 6,259+457 / +7.9% | 6,889+630 / +10.1% | 8,375+1,486 / +21.6% | 8,900+525 / +6.3% |
| 当期純利益 百万円 | 2,682 | 4,269+1,587 / +59.2% | 4,344+75 / +1.8% | 4,778+434 / +10.0% | 6,077+1,299 / +27.2% | 6,500+423 / +7.0% |
| EPS 円 | 86.14 | 137.08+51 / +59.1% | 139.42+2 / +1.7% | 154.33+15 / +10.7% | 198.54+44 / +28.6% | 212.34+14 / +7.0% |
| PER 倍 | 20.90 | 16.66 | 18.77 | 9.90 | 11.87 | |
| PBR 倍 | 1.03 | 1.20 | 1.25 | 0.68 | 0.94 | |
| BPS 円 | 1,749.34 | 1,899.67+150 / +8.6% | 2,086.82+187 / +9.9% | 2,242.92+156 / +7.5% | 2,503.43+261 / +11.6% | |
| 純資産 百万円 | 54,938 | 59,575+4,637 / +8.4% | 65,302+5,727 / +9.6% | 68,839+3,537 / +5.4% | 76,905+8,066 / +11.7% | |
| 営業CF 百万円 | -3,444 | -5,687-2,243 / -65.1% | -4,592+1,095 / +19.3% | 9,427+14,019 / +305.3% | 16,546+7,119 / +75.5% | |
| 投資CF 百万円 | -1,082 | -2,057-975 / -90.1% | -2,233-176 / -8.6% | -2,023+210 / +9.4% | -3,761-1,738 / -85.9% | |
| 財務CF 百万円 | 4,150 | 5,101+951 / +22.9% | 5,866+765 / +15.0% | -5,591-11,457 / -195.3% | -12,975-7,384 / -132.1% | |
| 現金及び現金同等物 百万円 | 12,939 | 11,134-1,805 / -14.0% | 10,652-482 / -4.3% | 12,882+2,230 / +20.9% | 13,003+121 / +0.9% |
中期経営計画
中期経営計画(2025-2027年度)
対象期間:2025年度-2027年度
| 項目 | 2025年3月期実績 | 2027年度目標 |
|---|---|---|
| 売上高 | 885億円 | CAGR 6-8% |
| 営業利益額 | 69億円 | 100億円以上 |
| 営業利益率 | 7.8% | |
| ROE | 7.2% | 9.3%以上 |
基本方針・事業戦略
- 半導体関連事業は、グローバルな生産・販売・サービス体制の強化、製品開発、パネルレベルパッケージングや後工程領域への展開を通じて事業規模の拡大を図る。
- 受注生産ビジネスは、自動車関連を中心に国内・北米の自動車メーカー向け案件を重視し、エンジニアリング力の高度化、設計標準化、原価低減を進める。
- 収益基盤の強化では、DX、XR、デジタルツイン、AIを活用し、受注生産事業の短納期化、標準化、原価改善を進める。
- 量産ビジネスの拡大、新規ビジネスの事業部化を重要テーマに位置付けている。
設備投資・研究開発・株主還元
- 2025-2027年度3か年のキャッシュ配分は、R&D投資前営業CF150億円、手元現預金・借入・資金調達40+α億円、事業・資産売却+α億円をキャッシュインの前提とする。
- キャッシュアウトは、設備投資60億円、R&D投資50億円、株主還元80+α億円、戦略投資+α億円を掲げる。
- 成長投資は、半導体関連の生産能力拡大、既存事業の労働生産性改善、自動車バッテリー関連設備の標準化・量産化、半導体ウエーハ搬送・パネルレベルパッケージング搬送の新機能開発などに配分する。
- 株主還元は配当性向35%を目安とし、機動的な自己株式取得も検討対象とする。
出典
- 会社概要
- Hirataがつくっているもの
- Hirataの強み
- 製品情報
- 自動車関連生産設備
- 半導体関連生産設備
- パネル製造装置
- 産業用ロボット
- 家電・電子部品関連生産設備
- パワーモジュール関連
- 自動倉庫・搬送設備など
- 医療・理化学機器
- デジタルツインサービス
- 2022年3月期 決算短信
- 2023年3月期 決算短信
- 2024年3月期 決算短信
- 2025年3月期 決算短信
- 2026年3月期 決算短信
- 2027年3月期 第1四半期決算短信
- 中期経営計画(2025-2027年度)
本ページは公表資料をもとに作成した情報提供を目的とする内容であり、投資勧誘を目的としたものではありません。掲載情報の正確性・完全性を保証するものではなく、投資判断は利用者自身の責任において行ってください。

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