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放電精密加工研究所 6469東証S
HODEN SEIMITSU KAKO KENKYUSHO CO.,LTD.|放電加工・表面処理、金型、機械装置等を展開する特殊加工企業。航空・宇宙、環境・エネルギー、交通・輸送、住宅、機械設備向けに受託加工、表面処理、押出金型、デジタルサーボプレスを提供する。
※2026年7月8日時点の情報
事業内容
2026年7月8日の時価総額は約354億円。株価は3,235円、発行済株式総数10,953,900株を基準に算出した。
放電精密加工研究所は1961年12月設立。本社は神奈川県横浜市港北区新横浜、代表者は村田力社長、決算期は2月、上場市場は東京証券取引所スタンダード市場。事業内容は、放電加工を主体とした受託加工、ガスタービン部品を含む金属製品の受託加工、金型、金属表面処理、クロムフリー表面処理剤「ZECCOAT」、デジタルサーボプレス、プレス部品・金型部品の販売で構成される。
直近の2027年2月期第1四半期は、売上高4,317百万円、営業利益561百万円、経常利益532百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益361百万円。航空・宇宙関連でスケールメリットによる収益性の向上が進み、通期会社予想は売上高16,719百万円、営業利益1,436百万円、経常利益1,317百万円、親会社株主に帰属する当期純利益866百万円へ修正されている。
放電精密加工研究所は1961年12月設立。本社は神奈川県横浜市港北区新横浜、代表者は村田力社長、決算期は2月、上場市場は東京証券取引所スタンダード市場。事業内容は、放電加工を主体とした受託加工、ガスタービン部品を含む金属製品の受託加工、金型、金属表面処理、クロムフリー表面処理剤「ZECCOAT」、デジタルサーボプレス、プレス部品・金型部品の販売で構成される。
直近の2027年2月期第1四半期は、売上高4,317百万円、営業利益561百万円、経常利益532百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益361百万円。航空・宇宙関連でスケールメリットによる収益性の向上が進み、通期会社予想は売上高16,719百万円、営業利益1,436百万円、経常利益1,317百万円、親会社株主に帰属する当期純利益866百万円へ修正されている。
放電加工・表面処理
5年推移は、売上高が2022年2月期6,820百万円から2026年2月期9,906百万円へ拡大し、営業利益は622百万円から2,025百万円へ増加した。2023年2月期に産業用ガスタービン部品の谷間、飯山事業所の成田事業所への統合影響、新規アイテムの立ち上げ費用で収益が落ちた後、航空機エンジン部品、防衛装備品、ガスタービン部品の需要増と価格改定で利益率が急回復している。
放電加工・表面処理(売上高・営業利益、百万円)
公式の事業分野とセグメント説明では、放電加工は電気エネルギーを活用して金属などを加工する技術とされ、同社は多種多様な技術とノウハウからソリューションを提供している。表面処理では、製品表面を保護する耐熱性、耐錆性、耐食性に優れたコーティング技術を保有し、加工から表面処理まで一気通貫で行える体制を構築している。
用途面では、航空・宇宙、交通・輸送、環境・エネルギーが主戦場になる。航空・宇宙では、放電加工や表面処理などの特殊工程を中心とした製造技術から、航空宇宙部品や航空機用エンジン部品製造の一貫工程を担う。環境・エネルギーでは、天然ガス発電所で利用されるガスタービンや蒸気タービンの一貫工程による部品供給、プラントの遠心圧縮機部品の提供を行う。
2026年2月期は、旅客や貨物需要の増加を背景とした航空機需要の増加により、航空機エンジン部品の需要が増加した。安全保障強化に伴う防衛力整備計画の大幅拡充を背景に防衛装備品の需要も増加した。環境・エネルギー関連では電力需要の増加に伴いガスタービン部品の受注が増加した。増収、生産性向上、前期に実施した一部製品の価格改定効果が重なり、セグメント営業利益は2,025百万円まで伸びた。
2027年2月期第1四半期も流れは継続している。航空機エンジン部品は高い需要水準を維持し、防衛装備品の需要も増加した。ガスタービン部品では、前年に能力増強した設備が段階的に生産を開始したことが増収要因となった。セグメント売上高は3,100百万円、営業利益は705百万円で、四半期ベースでも収益性の高い案件構成が確認できる。
投資判断上は、このセグメントが全社の利益ドライバーである。2026年2月期の全社営業利益1,122百万円に対して、セグメント営業利益は本社費用控除前で2,025百万円に達しており、他セグメントや本社費用を吸収する力を持つ。航空・宇宙、防衛、環境・エネルギーの需要が維持されるか、生産能力増強の効果が歩留まりと稼働率に反映されるか、価格改定の効果が継続するかが、株価材料の中心になりやすい。
金型
5年推移は、売上高が2022年2月期4,216百万円から2026年2月期3,367百万円へ低下し、営業利益は724百万円から297百万円へ縮小した。住宅関連のアルミ押出用金型、交通・輸送関連のセラミックスハニカム押出用金型が市場環境の影響を受けやすく、直近では海外子会社の需要増が一部を補う構図である。
金型(売上高・営業利益、百万円)
主要製品はアルミ押出用金型、セラミックスハニカム押出用金型、樹脂押出用金型などである。住宅分野では、アルミサッシなどを成形するためのアルミ押出用金型が主要用途になる。交通・輸送分野では、自動車排気ガス浄化用のセラミックスハニカム担体を成形するためのセラミックスハニカム押出用金型が重要製品になる。
2024年2月期は、国内向けアルミ押出用金型が価格改定で売上高を前期並みに維持した一方、海外子会社のアルミ押出用金型は生産計画見直しの影響を受けた。交通・輸送関連では、セラミックスハニカム押出用金型が自動車業界の在庫調整の影響を受けた。ただし価格転嫁と製造固定費削減で営業利益は452百万円に改善した。
2025年2月期は、国内向けアルミ押出用金型が価格改定で前期並みだったが、タイ国向けアルミ押出用金型は生産計画見直し、中国市場の低迷によるセラミックスハニカム押出用金型の減少が重なり、売上高3,318百万円、営業利益333百万円まで低下した。
2026年2月期は、住宅関連で省エネ基準適合義務化に伴う駆け込み需要の反動により国内向けアルミ押出用金型が減収となったが、海外子会社の需要増でセグメント全体は微増収となった。一方、交通・輸送関連のセラミックスハニカム押出用金型では大型製品の受注が減少し、国内アルミ押出用金型の減収もあり営業利益は297百万円へ減少した。
2027年2月期第1四半期は、住宅需要が建築コスト・住宅価格の高騰や金利上昇を背景に低水準で推移し、国内・海外ともに住宅用アルミ押出用金型の受注は前期並みだった。海外子会社は円安影響で売上が増加し、交通・輸送分野ではセラミックスハニカム押出用金型の高付加価値品が増加したため、四半期の営業利益は109百万円と前年同期比27.8%増となった。
金型セグメントは、全社の中では安定収益源である一方、住宅と自動車の景気感応度を受けやすい。短期の株価材料としては放電加工・表面処理より弱いが、住宅市場の底入れ、セラミックスハニカム押出用金型の高付加価値品回復、海外子会社の採算改善が確認される局面では、全社利益の底上げ要因になる。
機械装置等
5年推移は、売上高が2022年2月期1,939百万円から2026年2月期1,039百万円へ縮小し、営業利益は200百万円から33百万円へ低下した。デジタルサーボプレスやプレス付帯設備の納入タイミングに左右されやすく、売上規模と利益の振れが大きいセグメントである。
機械装置等(売上高・営業利益、百万円)
2022年2月期は、前期にCOVID-19感染拡大の影響で納入延期となっていた機械設備関連のデジタルサーボプレス機等の販売があり、売上高1,939百万円、営業利益200百万円と大きく伸びた。2023年2月期は大型デジタルサーボプレス機の受注が獲得できず、売上高1,401百万円、営業損失25百万円へ落ち込んだ。
2024年2月期は、プレス機およびプレス付帯設備の販売減少により売上高1,233百万円へ減少したが、製造経費削減で営業利益62百万円を確保した。2025年2月期は、予定していたプレス機販売が計画変更に伴う納入延期の影響を受け、プレス付帯設備の販売も減少したため、売上高944百万円、営業利益42百万円となった。
2026年2月期は、プレス機販売は増加したものの、プレス機付帯設備とMF混合溶融装置等の販売が減少した。一方、交通・輸送関連の自動車関連プレス部品は価格改定効果により増収となった。セグメント全体では売上高1,039百万円、営業利益33百万円にとどまった。
2027年2月期第1四半期は、機械設備関連でプレス機の販売が減少した一方、交通・輸送関連の自動車関連プレス部品の価格改定で増収となった。成長事業の内製化に向けて経営資源の配分を見直し、適正な価格改定を実施した結果、セグメント売上高353百万円、営業利益113百万円となり、利益面では前年同期比202.2%増となった。
このセグメントは、短期的には装置受注と納入時期の影響が大きい。中長期では、ZENFormerを含む独自装置の技術価値、プレス部品の価格改定、成長事業への内製化対応が焦点になる。全社の主力利益源ではないが、機械設備の大型案件が入る局面では売上の上振れ要因になり、逆に納入延期や付帯設備の減少がある局面では利益の押し下げ要因になりやすい。
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年2月期 | 2023年2月期 | 2024年2月期 | 2025年2月期 | 2026年2月期 | 2027年2月期予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(百万円) | 12,976 | 11,679前期比 △1,297 / △10.0% | 12,160前期比 +481 / +4.1% | 12,898前期比 +738 / +6.1% | 14,312前期比 +1,414 / +11.0% | 16,719前期比 +2,407 / +16.8% |
| 営業損益(百万円) | 634 | △311前期比 △945 / △149.1% | 230前期比 +541 / - | 689前期比 +459 / +199.6% | 1,122前期比 +433 / +62.8% | 1,436前期比 +314 / +28.0% |
| 経常損益(百万円) | 607 | △322前期比 △929 / △153.0% | 169前期比 +491 / - | 643前期比 +474 / +280.5% | 1,038前期比 +395 / +61.4% | 1,317前期比 +279 / +26.9% |
| 当期純利益(百万円) | 1,413 | △1,288前期比 △2,701 / △191.2% | 231前期比 +1,519 / - | 583前期比 +352 / +152.4% | 823前期比 +240 / +41.2% | 866前期比 +43 / +5.2% |
| EPS(円) | 132.29 | △120.59前期比 △252.89 / △191.2% | 21.63前期比 +142.22 / - | 54.58前期比 +32.96 / +152.4% | 77.05前期比 +22.47 / +41.2% | 81.08前期比 +4.03 / +5.2% |
| PER(倍) | 5.44 | - | 90.49 | 22.26 | 55.16 | 39.90 |
| PBR(倍) | 1.37 | 1.51 | 3.25 | 1.76 | 5.23 | - |
| BPS(円) | 525.06 | 387.05前期比 △138.01 / △26.3% | 602.77前期比 +215.72 / +55.7% | 688.62前期比 +85.86 / +14.2% | 813.15前期比 +124.52 / +18.1% | - |
| 純資産(百万円) | 6,256 | 4,882前期比 △1,374 / △22.0% | 7,229前期比 +2,347 / +48.1% | 8,264前期比 +1,035 / +14.3% | 9,688前期比 +1,424 / +17.2% | - |
| 営業CF(百万円) | 1,882 | △129前期比 △2,011 / △106.9% | 1,015前期比 +1,144 / - | 415前期比 △600 / △59.1% | 2,257前期比 +1,842 / +443.9% | - |
| 投資CF(百万円) | 601 | △806前期比 △1,407 / △234.1% | △782前期比 +24 / - | △619前期比 +163 / - | △802前期比 △183 / - | - |
| 財務CF(百万円) | △2,051 | 550前期比 +2,601 / - | 2,127前期比 +1,577 / +286.7% | △1,453前期比 △3,580 / △168.3% | △1,397前期比 +56 / - | - |
| 現金及び現金同等物(百万円) | 1,816 | 1,530前期比 △286 / △15.7% | 3,975前期比 +2,445 / +159.8% | 2,425前期比 △1,550 / △39.0% | 2,553前期比 +128 / +5.3% | - |
中期経営計画
中期経営計画2027
長期ビジョンは「サステナブル社会に必要なものづくり技術を提供し続けて100年企業となるための基盤を構築する」。中期経営計画2027の重点方針は、成長への組織改革と人的資本投資の推進、事業ポートフォリオの再設定、標準化と自動化による業務改革、長期ビジョンを背景とした技術開発、海外展開の拡大、ESG経営の体制構築、ステークホルダーから安心・信頼される会社で構成される。
経営数値目標は、2027年2月期に売上高14,728百万円、営業利益899百万円、営業利益率6.1%、配当性向30.0%。なお、2026年7月7日に公表された2027年2月期の最新会社予想は、売上高16,719百万円、営業利益1,436百万円、営業利益率8.6%であり、当初の中期経営計画2027の最終年度目標を上回る水準になっている。
事業戦略の焦点は、放電加工・表面処理セグメントの航空・宇宙、防衛装備品、環境・エネルギー需要の取り込み、ガスタービン事業の欧米市場拡大、生産能力増強の稼働化、製造現場の可視化・分析と標準化による生産性改善である。中期経営計画は3年固定方式で策定されているが、急激なビジネス環境の変化や予測シナリオ見直しの必要性が認識される場合には、期中でもローリングを検討する方針である。
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競合他社
1. 三菱電機(6503)
2026年7月8日の時価総額は約12兆1,446億円、株価は5,760円前後。三菱電機は、FAシステム、社会インフラ、空調・家電、ビルシステム、防衛・宇宙、半導体などを展開する総合電機メーカーである。放電精密加工研究所との競合領域は、FAシステム内の放電加工機、レーザ加工機、CNC、サーボ、制御装置、工場自動化である。
三菱電機は受託加工会社ではないが、顧客が高精度放電加工を内製化する場合、同社の放電加工機や自動化設備が導入候補になる。放電精密加工研究所の受託加工サービスとは、「外注加工」か「設備導入による内製化」かという関係で競合する。
2026年3月期は、売上高5兆8,947億円、営業利益4,330億円、親会社株主に帰属する当期純利益4,077億円。FAシステム事業は売上高7,982億円、営業利益766億円で、中国のスマートフォン、工作機械関連需要、日本・中国のAI関連半導体・サーバ向け設備投資需要などを背景に拡大した。
2. 牧野フライス製作所(6135)
2026年7月8日の時価総額は約3,637億円、株価は14,610円前後。牧野フライス製作所は、マシニングセンタ、NC放電加工機、ワイヤ放電加工機、工具・金型加工向け工作機械、航空宇宙・自動車・金型向けソリューションを展開する工作機械メーカーである。放電精密加工研究所との競合領域は、放電加工、金型加工、航空宇宙向け難削材加工、自動車・大型金型加工である。
牧野フライス製作所は、顧客が放電加工・切削加工を内製化するための設備を提供する。放電精密加工研究所は設備、人材、ノウハウを自社で持ち、顧客から加工を受託する。金型や難削材部品の加工では、顧客の内製化と外注化の選択肢として競合する。
2026年3月期は、売上高2,611億84百万円、営業利益250億35百万円、経常利益272億99百万円、親会社株主に帰属する当期純利益209億92百万円、受注高2,699億82百万円。中国の新エネルギー車・金型向け、米国の航空宇宙向けなどが堅調で、売上高、利益、受注が伸長した。
3. ソディック(6143)
2026年7月8日の時価総額は約931億円、株価は1,728円前後。ソディックは、NC放電加工機メーカーの先駆的企業であり、工作機械、産業機械、食品機械などを展開する。主要製品は、形彫り放電加工機、ワイヤ放電加工機、細穴放電加工機、金属3Dプリンタ、マシニングセンタ、射出成形機などである。
放電精密加工研究所との競合領域は、放電加工、細穴加工、金型加工、金属3Dプリンタを活用した高付加価値加工、精密部品加工ソリューションである。ソディックは顧客の内製化を支援する設備供給者であり、グループ内に超精密加工やターンキーソリューションを提供する事業も持つため、受託加工・工程設計の領域でも競合しやすい。
2026年12月期第1四半期は、売上高216億24百万円、営業利益17億78百万円、経常利益21億90百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益19億57百万円。工作機械事業がけん引し、放電加工機の販売増加により増収増益となった。
強みと将来性
航空・宇宙、環境・エネルギー、防衛装備品需要を取り込む特殊工程の一気通貫力
最大の強みは、放電加工と表面処理を組み合わせ、難削材・複雑形状部品の加工からコーティングまで一気通貫で対応できる点である。放電加工・表面処理セグメントは、2026年2月期に売上高9,906百万円、営業利益2,025百万円まで拡大し、営業利益率は20%を超えた。2027年2月期第1四半期も売上高3,100百万円、営業利益705百万円で、航空・宇宙関連のスケールメリットが収益性を押し上げている。
品質面では、ISO9001、JISQ9100に加え、NadcapでCoatings、Nonconventional Machining、Chemical Processing、Non Destructive Testing、Welding、Heat Treatmentなどを取得している。航空・宇宙部品やガスタービン部品では、顧客認定、特殊工程認証、品質保証の積み上げが参入障壁になる。
需要面では、AI普及に伴う世界の電力需要増加が環境・エネルギー分野を押し上げ、旅客・貨物需要の増加と世界的な防衛力強化が航空・宇宙分野を支える構図になっている。2027年2月期第1四半期資料では、ガスタービン部品、航空機エンジン部品、防衛装備品の需要へ対応し、生産能力拡大を進めていることが確認できる。
中期経営計画2027では、事業ポートフォリオ再設定、標準化と自動化、技術開発、欧米市場におけるガスタービン事業の受注拡大を掲げている。放電加工・表面処理の高収益化が続き、金型と機械装置等が下支えに回れば、全社の営業利益水準は過去の低収益期とは異なるステージに移行する可能性がある。
株価面では、2026年7月7日の第1四半期決算と通期上方修正を受け、翌7月8日にストップ高水準へ買われた。短期的には材料出尽くしや需給の反動も警戒されるが、業績予想の上方修正幅、営業利益率の改善、航空・宇宙と環境・エネルギーの成長テーマ性は、プロトレーダーが継続監視すべきファクターである。
弱みとリスク要因
特定顧客依存、景気感応セグメント、装置売上の振れ、急騰後バリュエーション
重要なリスクは特定顧客への依存度である。公式リスク情報では、2026年2月期における売上高の68.1%が三菱重工業グループ、NGKグループ、川崎重工業グループ、LIXILグループの主要得意先4社グループで占められている。主要得意先の受注、生産動向、外注政策が大きく変動した場合、同社業績に影響を及ぼす可能性がある。放電加工・表面処理は足元で高収益だが、航空機エンジン部品、ガスタービン部品、防衛装備品の特定需要に依存する度合いが高まっている。顧客の増産計画、品質認定、設備稼働、外注政策にズレが出ると、稼働率と利益率の両方に影響する。能力増強を進める局面では、立ち上げ費用、減価償却費、人員確保、歩留まりの問題も監視対象になる。
金型セグメントは、住宅需要、自動車業界の在庫調整、中国市場、海外子会社の生産計画の影響を受けやすい。2022年2月期の営業利益724百万円に対し、2026年2月期は297百万円まで低下しており、構造的な利益水準の低下が続く場合は全社利益の補完力が落ちる。
機械装置等セグメントは、デジタルサーボプレスやプレス付帯設備の販売タイミングに左右される。大型案件の納入延期、計画変更、付帯設備の減少が発生すると、売上高と利益が大きく振れる。2023年2月期には営業損失を計上しており、装置事業としての継続的な収益力にはまだ検証余地がある。
外部環境では、米国の関税政策、中東情勢、ロシア・ウクライナ情勢、原材料費、電力費、人件費、為替がリスクになる。航空・宇宙と環境・エネルギーは政策・設備投資テーマ性が強い一方、案件の期ズレや顧客投資判断の変化も起こりやすい。
バリュエーション面では、2026年2月期の期末株価4,250円を基準にしたPERは55.16倍、PBRは5.23倍。2026年7月8日の株価3,235円と最新予想EPS81.08円を基準にした予想PERは39.90倍で、上方修正後も一定の成長期待を織り込む水準である。決算直後のストップ高では需給が一方向に傾きやすく、短期売買では出来高、寄り付き位置、ストップ高比例配分後の需給、翌営業日のギャップに注意が必要である。
出典
- 株式会社放電精密加工研究所 会社概要
- 株式会社放電精密加工研究所 事業分野
- 株式会社放電精密加工研究所 製品情報一覧
- 株式会社放電精密加工研究所 サービス情報一覧
- 株式会社放電精密加工研究所 事業分野とセグメントについて
- 株式会社放電精密加工研究所 経営ビジョン・中期経営計画2027
- 株式会社放電精密加工研究所 リスク情報
- 2022年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2023年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2024年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2025年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2026年2月期 決算短信〔日本基準〕(連結)
- 2027年2月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)
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