ストップ高後の株価推移
| 経過期間 | 騰落率 | TOPIX超過 | 最大上昇 | 最大下落 |
|---|
5857 AREホールディングス
分析基準日:2026年11月5日|最新資料:2027年3月期第2四半期(2026年11月4日発表)
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事業内容と業績
貴金属事業
2023/3の貴金属利益は非継続事業を除外した組替後値。2027/3 H1は半期の実績です。
事業内容
主力の貴金属リサイクルは、電子部品・半導体関連、宝飾品、歯科材料、自動車触媒など多様な回収物から、金・銀・プラチナ・パラジウム・ロジウムなどを分離・精製し、産業用・投資用の貴金属製品として再生・販売します。国内ではアサヒプリテックを中心に、回収から分析、精製、製品化までを展開。アジアでも原料調達とリサイクルを推進しています。北米のAsahi Refiningは鉱山から金銀含有原料を受け入れる大規模精錬事業を基盤に、地金製品の販売、貴金属トレーディング、倉庫保管など付加価値サービスを提供します。収益は回収量、製品ミックス、金銀の流通・価格変動、ヘッジ環境の影響を受けます。
環境保全事業
2024/3以降、売上収益ゼロのため利益率は計算できません。2025/3以降の利益は持分法投資損益が中心です。
事業内容
環境保全事業は産業廃棄物の収集・運搬や中間処理に関する事業を起点とします。2024年3月期に主要な事業会社ジャパンウェイストを株式交換でグループ連結対象から外し、その事業を非継続事業に区分しました。現在はウェイストシステムジャパン傘下のDXEによる産廃業界向けデジタルサービスやコンサルティングなどを展開しています。DXE Stationは廃棄物処理委託契約、マニフェスト管理、行政報告などを電子化し、処理業者や排出事業者の事務負担削減を支援します。2025年3月期以降は売上収益の計上がなく、セグメント利益の大部分は持分法適用投資の損益です。旧来の連結廃棄物処理事業と単純比較できません。
直近5年業績サマリー
| 業績項目 | 2022年3月期 | 2023年3月期 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 | 2027年3月期予想 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 売上高(売上収益) | 1,924.42億円 | 2,924.49億円 +1,000.07億円 / +52% | 3,222.53億円 +298.04億円 / +10.2% | 5,062.11億円 +1,839.58億円 / +57.1% | 5,699.92億円 +637.81億円 / +12.6% | 7,000億円 +1,300.08億円 / +22.8% |
| 営業損益 | 264.46億円 | 192.63億円 −71.83億円 / -27.2% | 123.67億円 −68.96億円 / -35.8% | 199.84億円 +76.17億円 / +61.6% | 370.88億円 +171.04億円 / +85.6% | 520億円 +149.12億円 / +40.2% |
| 経常損益相当(税引前利益) | 263.72億円 | 160.52億円 −103.2億円 / -39.1% | 124.26億円 −36.26億円 / -22.6% | 204.83億円 +80.57億円 / +64.8% | 347.06億円 +142.23億円 / +69.4% | 510億円 +162.94億円 / +46.9% |
| 当期純利益(親会社帰属) | 187.35億円 | 109.29億円 −78.06億円 / -41.7% | 244.9億円 +135.61億円 / +124.1% | 143.19億円 −101.71億円 / -41.5% | 244.41億円 +101.22億円 / +70.7% | 360億円 +115.59億円 / +47.3% |
| EPS | 238.11円 | 141.19円 -96.92円 / -40.7% | 319.54円 +178.35円 / +126.3% | 187.13円 -132.41円 / -41.4% | 315.49円 +128.36円 / +68.6% | 422.98円 +107.49円 / +34.1% |
| 1株配当金 | 90円 | 90円 0円 / 0% | 90円 0円 / 0% | 80円 -10円 / -11.1% | 125円 +45円 / +56.2% | 155円 +30円 / +24% |
| 純資産(資本合計) | 1,051.37億円 | 1,069.57億円 +18.2億円 / +1.7% | 1,264.76億円 +195.19億円 / +18.2% | 1,263.49億円 −1.27億円 / -0.1% | 2,305.55億円 +1,042.06億円 / +82.5% | — |
| 営業CF | 111.03億円 | 367.54億円 +256.51億円 / +231% | 126.21億円 −241.33億円 / -65.7% | 146.85億円 +20.64億円 / +16.4% | −993.85億円 −1,140.7億円 / -776.8% | — |
| 投資CF | −78.2億円 | −39.35億円 +38.85億円 / +49.7% | −287.07億円 −247.72億円 / -629.5% | 2.5億円 +289.57億円 / +100.9% | −3.49億円 −5.99億円 / -239.6% | — |
| 財務CF | −60.44億円 | −238.18億円 −177.74億円 / -294.1% | 70.5億円 +308.68億円 / +129.6% | −62.07億円 −132.57億円 / -188% | 918.78億円 +980.85億円 / +1,580.2% | — |
| フリーCF(営業+投資) | 32.83億円 | 328.19億円 +295.36億円 / +899.7% | −160.86億円 −489.05億円 / -149% | 149.35億円 +310.21億円 / +192.8% | −997.34億円 −1,146.69億円 / -767.8% | — |
※ 2024年3月期以降は環境保全事業の事業再編の影響を受けています。2023年3月期の売上・営業利益は当初発表額を表示し、この表の2024年3月期前年比は両年度の表示数値から算出。会社発表の継続事業ベースの前年比と異なります。IFRSのため経常利益は税引前利益で代替。フリーCF=営業CF+投資CF。前年比は前期絶対値を分母として算出。
1.会社予想と実績
2023〜2026年3月期は各前年度末に公表された期首予想と年度実績を比較。2027年3月期は11月4日修正の最新予想を表示します。2022年3月期の期首予想は添付資料で確認できないため、比較対象外です。
2.達成・未達理由
売上高は予想を大幅に超過した一方、営業利益・税引前利益・純利益・EPSは未達。宝飾回収量と北米の金銀加工販売で売上高が拡大したが、ロジウム価格急落とヘッジ困難、関連会社に係る損失等が利益を押し下げた。
売上高と親会社帰属純利益・EPSは予想を上回ったが、営業利益・税引前利益は未達。北米精錬の伸長と金の販売量・価格上昇が増収に寄与。一方、電子・触媒リサイクルの回復遅れと白金族価格下落、設備移転に伴う減損が重荷。純利益は環境保全事業再編・株式交換に伴う非継続事業の一時的な利益を含む。なお、期首予想と実績は事業再編の影響で厳密には同一範囲でない。
すべての主要項目で期首会社予想を超過。宝飾・電子分野の回収や金銀の市況・流通環境の変化、北米トレーディング・製品・倉庫分野の伸長が寄与。米国加工拠点撤退の減損はあったが、他分野の増益で吸収。
主要5項目すべてが期首予想を超過。リサイクルの採算性改善、北米の精錬原料増加と貴金属関連の製品・倉庫・トレーディング収益の拡大が主因。もっとも営業CFは大幅なマイナスで、利益とキャッシュ創出力には差が残った。
期首に公表した中間期予想は売上高3,300億円、営業利益200億円、税引前利益195億円、純利益140億円。実績はそれぞれ3,651.64億円、287.29億円、286.75億円、209.33億円となり全項目で上振れ、11月4日に通期営業利益を410億円から520億円へ上方修正した。
3.事業セグメントの自信度
貴金属事業
会社資料の原文コメントを年度別に掲載。「強気/中立/弱気」は業績内容に基づく分析上の評価です。
貴金属リサイクル事業は、貴金属価格の上昇を追い風として、収益性重視の営業活動を行ったことにより、前年同期比で増収増益となりました。
収益性重視の営業と単価上昇が奏功。
第4四半期を通して触媒に用いられているロジウムの価格が急落し、価格変動に対するヘッジが困難であったことを主因として、営業利益は前年同期比で大幅に減少しました。
ロジウム下落へのヘッジ困難で収益低下。
電子・触媒分野の貴金属リサイクル事業の回復が遅れ、パラジウムおよびロジウムの価格が前期比で下落したため、営業利益は前期比で減少しました。
電子・触媒需要と白金族価格が逆風。
年度末にかけて金銀流通の将来に対する不安から裁定取引機会が増加したことによりトレーディング分野の営業利益が増加し、米国内への金銀流入が増加したことにより金100オンスバーなどの製品分野や倉庫分野の営業利益が増加しました。
加工分野撤退・減損の一方、北米関連サービスが伸長。
これらの結果、貴金属事業セグメントの営業利益は前期比で大幅に増加しました。
リサイクルと北米精錬の両輪が改善。
トレーディング分野では、裁定機会を適切に捉えたことにより、営業利益は前年同期比で増加しました。
半期利益が大幅増、会社予想も上方修正。
環境保全事業
会社資料の原文コメントを年度別に掲載。「強気/中立/弱気」は業績内容に基づく分析上の評価です。
工業生産活動の回復傾向にあわせて、当社グループの産業廃棄物の取扱量は増加しました。
取扱量は回復したが事業整理が続いた。
工業生産活動の回復に合わせて、当社グループの産業廃棄物の取扱量は増加しました。
扱い量回復と収益改善。
なお、当期における産業廃棄物の取扱量や処理施設の稼働率は安定的に推移しました。
株式交換で非継続事業に転換。
当連結会計年度の業績において株式会社レナタスの持分法投資損益が営業利益に含まれております。
持分法投資損益に依存する収益構造。
環境保全事業セグメントの持分法投資損益は前期と同水準でありました。
持分法投資損益がほぼ横ばい。
環境保全事業セグメントの持分法投資損益は前年同期と同水準でした。
前年同期並みの投資損益。
4.最新予想信頼度
営業利益は中間期で287.29億円と通期520億円の55.2%に到達。前年下期比で必要な増益率は約7.0%にとどまります。上方修正後も下期に要求される利益率は上期より低く、予想達成のハードルは比較的低いと判断します。
進捗率は中間実績÷通期会社予想の単純計算であり、年間の季節性を調整したものではありません。
| 項目 | 2027/3中間実績 | 通期会社予想 | 下期に必要 | 前年下期実績 | 必要増減率 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 3,651.64億円 | 7,000億円 | 3,348.36億円 | 3,317.53億円 | 0.9% |
| 営業利益 | 287.29億円 | 520億円 | 232.71億円 | 217.56億円 | 7% |
| 税引前利益 | 286.75億円 | 510億円 | 223.25億円 | 208.37億円 | 7.1% |
| 親会社帰属純利益 | 209.33億円 | 360億円 | 150.67億円 | 135.92億円 | 10.9% |
達成可能性が高いと判断する理由
- 売上高は中間期3,651.64億円(前年同期比53.3%増)、営業利益287.29億円(同87.4%増)。電子・宝飾・触媒回収や北米精錬・トレーディングが貢献しました。
- 通期達成に必要な下期売上高は3,348.36億円で前年下期3,317.53億円比約0.9%増。必要な下期営業利益232.71億円も前年下期217.56億円比約7.0%増です。
- 下期必要営業利益率は約6.95%。上期実績7.87%を下回り、会社予想は上期の高い収益性がそのまま維持される前提ではありません。
- 11月4日に通期営業利益予想が410億円から520億円へ、純利益290億円から360億円へ引き上げられ、年間配当予想も155円となりました。
未達・下振れの主な要因
- 北米精錬のトレーディングは金銀の需給・裁定機会に左右され、上期の好条件が常に続く保証はありません。
- 回収数量が伸びた分野と減った分野が混在し、宝飾・デンタルなどの回収数量は前年同期を下回りました。価格・ミックスによって利益が振れる可能性があります。
- 2026年3月期の営業CFは−993.85億円で利益成長との乖離が大きく、貴金属在庫・売掛債権・資金調達負担には監視が必要です。
- 中間期末の親会社所有者帰属持分比率は32.2%で前期末37.5%を下回っています。資本・包括損益の変動に注意が必要です。
前年下期・資金繰り・コンセンサスの確認
2026年3月期下期の営業利益は217.56億円、2027年3月期下期の必要額は232.71億円。純利益の必要額150.67億円は前年下期135.92億円比約10.9%増であり、上期の前年同期比92.9%増より緩い増益率です。
2027年3月期中間期の営業CFは+631.68億円に回復した一方、前期通期は−993.85億円。運転資金の流入出が極めて大きい事業特性があるため、利益の質と流動性を分けて評価します。
11月2日時点の外部集計コンセンサスは売上高7,443.33億円、営業利益456.33億円、純利益319億円。11月4日の修正会社予想は売上高では下回るものの、営業利益・純利益では上回ります。なお、コンセンサスは決算発表前時点の集計です。
最終判断・予想PER
2027年3月期会社予想の達成可能性は「高い」。下期に必要な営業利益は前年下期から約7%の増加で済み、上期実績と会社予想の利益率差から見ても、相応の減速を織り込んだ計画です。ただし北米精錬の裁定取引環境や資金需給が悪化すれば下振れ余地があります。
2026年11月5日の東証終値3,770円と会社予想EPS422.98円を用いると、会社予想達成時の予想PERは約8.91倍(3,770÷422.98)。同日時点の単純な株価スナップショットであり、将来株価を示すものではありません。
資料・一次情報
- 2022年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) 添付PDF・2022年4月27日発表
- 2023年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) 添付PDF・2023年4月27日発表
- 2024年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結)および訂正資料 添付PDF・2024年4月25日/6月19日
- 2025年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) 添付PDF・2025年4月25日発表
- 2026年3月期 決算短信〔IFRS〕(連結) 添付PDF・2026年5月1日発表
- 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔IFRS〕(連結) 添付PDF・2026年11月4日発表
AREホールディングス 5857
2030年度 中長期ビジョン分析
分析基準日:2026年11月5日 | 最新の公式ビジョン:2026年5月1日アップデート | 対象年度:2030年度=2031年3月期
2027年3月期の会社予想は、営業利益520億円・EPS422.98円(2026/11/4改定)。これは2031年3月期の中長期目標である営業利益500億円・EPS420円をそれぞれ上回る。中計目標の達成そのものは、現時点の業績予想に対して追加的なEPS成長を意味しない。
2027年3月期数値は予想、2031年3月期数値は目標。いずれも確定実績ではない。2031年目標が再修正されるかどうかは未確認。
01|最新の中長期ビジョンの位置づけ
2024年4月策定の2030年度ビジョンを、2026年5月に事業環境を踏まえてアップデート。循環経済・脱炭素の課題解決と貴金属リサイクル・北米精錬の事業成長を両立させる。2026年5月更新時、2031年3月期の目標は売上収益7,500億円・営業利益500億円へ引き上げられた。これにROE13%、EPS420円の目標を併記している。
2030年度とは2026年度から4年度先の期間を指し、会社の資料では「2031年3月期」と表記。2026年11月4日の決算短信は通期見通しの更新であり、2031年目標の改定資料ではない。
02|目標達成時の業績上昇余地
比較基準は2026年3月期の通期実績(2026年5月1日開示)。2026年3月期・2031年3月期ともに連結IFRSで比較する。5年間のCAGRは2026年3月期から2031年3月期への5年換算。
| 指標 | 2026/3期 通期実績 | 2031/3期 目標 | 増減額 | 上昇率 | CAGR 5年間 |
|---|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 5,699.92億円 | 7,500億円 | +1,800.08億円 | +31.6% | +5.6% |
| 営業利益 | 370.88億円 | 500億円 | +129.12億円 | +34.8% | +6.2% |
| 基本的EPS | 315.49円 | 420.00円 | +104.51円 | +33.1% | +5.9% |
| ROE | 13.7% | 13.0% | -0.7pt | -5.1%(比率上) | 対象外 |
| 親会社帰属当期利益 | 244.41億円 | 目標額の開示なし | 比較不可 | 比較不可 | 対象外 |
| 税引前利益 | 347.06億円 | 目標額の開示なし | 比較不可 | 比較不可 | 対象外 |
上昇率=(目標÷実績-1)×100。CAGR=(目標÷実績)1/5-1。ROEは百分率の差(ポイント)と比率変化を区別。利益と株価の上昇率は別物。税引前利益はIFRSの表示科目であり、日本基準の経常利益とは同一視しない。
03|2027年3月期の最新上方修正と中長期目標の距離
| 指標 | 2027/3期 最新会社予想 | 2031/3期 中長期目標 | 差(目標-予想) | 2027予想比 |
|---|---|---|---|---|
| 売上収益 | 7,000億円 | 7,500億円 | +500億円 | +7.1% |
| 営業利益 | 520億円 | 500億円 | -20億円 | -3.8% |
| 基本的EPS | 422.98円 | 420.00円 | -2.98円 | -0.7% |
| 親会社帰属当期利益 | 360億円 | 目標額なし | 比較不可 | 比較不可 |
2027/3期 中間期実績(2026/11/4開示)
売上収益:3,651.64億円(通期予想進捗 52.2%)
営業利益:287.29億円(55.2%)
親会社帰属中間利益:209.33億円(58.1%)
基本的EPS:243.53円(中間期の数値)
青緑バー:営業利益の通期予想進捗率
通期達成に必要な下期実績
売上収益:3,348.36億円
営業利益:232.71億円
親会社帰属利益:150.67億円
いずれも「2027/3期最新会社通期予想-2027/3期中間期実績」の算術差。下期業績の会社予想として別途開示された数値ではない。
2027年3月期の営業利益予想は、2026年5月時点の410億円から2026年11月4日に520億円へ26.8%上方修正。2026年5月策定の中長期計画における2031年の営業利益500億円より高い。
04|目標達成ロードマップ/成長戦略
01 電子・AI市場の深耕
国内外でAI半導体・データセンター関連の貴金属回収を拡大。設備導入と自動化で処理量・生産性を高める。
02 触媒・医薬・次世代燃料
坂東工場第2期の段階稼働を活かし、化学・製薬触媒や水素・アンモニア製造関連の回収需要を取り込む。
03 ASEAN・インド展開
アジアで原材料調達とリサイクル拠点を拡大。タイ現地工場などで収益性の改善を図る。
04 レアメタル技術基盤
イリジウム・ルテニウムの回収・取扱量を増やし、新分野の資源循環ビジネスを開拓する。
05 北米精錬の収益性改善
設備増強、精錬量の拡大、契約条件の改善、製品加工・倉庫・トレーディング事業の強化を進める。
06 プレミアム販売・株主還元
リテール新製品・サービスとグリーンメタル販売を拡大。財務健全性に配慮しながら成長投資、M&A、配当性向40%目安の還元を進める。
2031年3月期 事業別営業利益目標(2026年5月時点)
| 区分 | 2026/3期実績 | 2031/3期目標 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 貴金属リサイクル | 約199億円 | 310億円 | 約+111億円 |
| 北米精錬 | 約162億円 | 170億円 | 約+8億円 |
| 環境保全事業等 | 約17億円 | 20億円 | 約+3億円 |
事業別数値は決算説明資料の億円表示を使用。会社資料のセグメント内訳の端数・調整項目と営業利益合計には差異が生じ得る。2031年目標はM&Aを含まない。
05|現在のPERと目標達成時の理論株価
株価基準:3,770円(2026年11月5日 11:29時点の取引中価格)。現状EPSは、2026年11月4日に修正した2027年3月期会社予想422.98円。2031年3月期目標EPSは420.00円(会社公表)。
採用PER(予想PER)
8.91倍3,770円 ÷ 422.98円
2031年目標達成の理論株価
3,743円8.91295倍 × 420円(四捨五入)
理論株価の対現在株価差
-0.7%目標EPSが現行2027年3月期予想EPSをわずかに下回るため。
中長期目標のEPS
420円会社が2026年5月1日決算説明資料で明示した目標値。推計ではない。
理論株価 = 8.91295倍 × 420円 = 3,743.44円
乖離率 = (3,743.44円 ÷ 3,770円 − 1) × 100 = −0.70%
参考ケース|直近通期「実績PER」を据え置く場合
2026年3月期の実績EPS315.49円を用いると、3,770円 ÷ 315.49円=11.95倍。このPERで2031年目標EPS420円を評価すると、理論株価は約5,019円(現在株価比+33.1%)となる。
これは2026年3月期実績EPSからの増加分を評価した別の計算であり、2027年3月期の最新上方修正を反映した基本ケースとはPERの基準年度が異なる。両結果を混同しないこと。
※株価は取引時間中の確認値であり、2026年11月5日終値ではない。時刻後の価格変動を反映しない。PER一定の仮定は資本構成・利益の持続性・市場金利・成長期待の変化を織り込まない。「会社の目標が達成された場合の条件付き試算」であり、実際の業績・株価の予想や保証ではない。
06|会社資料で確認できる前提・達成リスク
- 貴金属市況の変動:2026年5月時点の計画前提(2027/3期~2031/3期)は金23,000円/g、パラジウム7,000円/g、プラチナ9,000円/g、ロジウム48,000円/g。価格変動で売上・収益が変わる。
- 金価格への感応度:会社資料では、前提金価格が100円/g変動した場合の営業利益影響を約1億円と例示。ただし市況等で変動し得るとの留保がある。
- 収益構造の振れ:北米精錬のトレーディングは裁定取引機会の増減、精錬原料の入荷量などに影響を受ける。2026年11月の上方修正も、こうした足元の収益環境を反映している。
- 計画と実態のずれ:2027年3月期の最新営業利益予想520億円は2031年目標500億円を上回る。中長期目標が現環境に対して保守的になっている可能性はあるが、2031年目標の再修正は確認できない。
- 資本変動・ヘッジ:2027年3月期中間期末の親会社所有者帰属持分比率は32.2%(前期末37.5%)。金属価格等のヘッジに伴うその他の包括利益変動と資本・借入構成に留意。
07|現時点の評価
2026年3月期の実績からは2031年3月期に向け売上・営業利益・EPSが約3割増の目標。しかし、直近の2027年3月期会社予想では営業利益とEPSが長期目標を超える。したがって2026年11月時点の評価では、2031年の目標到達を待つことより、2027年予想520億円の営業利益・422.98円のEPSが持続・拡大できるかの検証が重要となる。
最新予想PER一定の理論株価は約3,743円、3,770円に対し-0.7%。これは割高・割安の確定判定ではなく、既発表の長期目標だけから追加的な割安度はほぼ導けないという結果である。
継続確認項目:①2027年3月期の通期実績が上方修正予想に到達するか、②AI・電子関連回収量の拡大、③北米精錬・トレーディングの利益持続性、④坂東工場とアジア拠点の立ち上がり、⑤新しい中長期目標の公表有無。

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